HUGO&VICTOR ユーグ・プジェ×SWEETS by NAKED総合演出 村松亮太郎(1/2)

——『SWEETS by NAKED』はどのようなきっかけで
スタートしたのでしょうか。

村松亮太郎(以下、村松氏)
小さい頃に誰もが一度は思い描いたことがあるような「お菓子の街」を、現実世界に実現したいなと思ったのが、この企画のはじまりです。僕が得意とする「映像」をメインに、プロジェクションマッピングやセンシングなどのテクノロジーや、美術造作とか、様々な手法を使って、今までにないスイーツの体験を作りたいと思ったんです。ただ、僕の場合スイーツ自体は作れないので、スイーツブランドとご一緒したいなというところから、ユーグ・アンド・ヴィクトールさんにお声がけしました。

ユーグ・プジェ(以下、ユーグ氏)
『SWEETS by NAKED』は、日本にある私のお店が、会場となる表参道ヒルズにあることにまずご縁を感じました。村松さんとはお互いやっていることが違う分野ですが、その違う分野の「アート」を融合させて、新しいものを創るという試みがとても面白いと感じたので、今回、参加することを決めました。また、私の表参道にあるブティックではスイーツだけでなく、世界観を表現する空間を作るという部分も大切に考えています。今回、村松さんと私が創ろうとしていることは、まさにその発想を拡張するようなコラボレーションになるのではと思っています。

村松氏
スイーツは食べるだけではなくて、文化的な側面やアートという分野にも広がってきていますよね。僕がやっていることと、ユーグさんがつくるスイーツを融合させることで、さらに「スイーツ」自体の境目がボーダレスになって、新しいアートや、広がりが一層生まれていくのかなと。そういうものをつくるのが僕は楽しいなと感じるので、今回、ユーグさんと一緒にコラボレーションして作っていくのが非常に楽しみです。

ユーグ氏
私も、本当に楽しみです。最近、私のブランドでは、今年の4～5月に三越伊勢丹でファッションブランドのChloé さんとコラボレーションしたり、フランスの本国ではDiorとのコラボレーションが10数年続いています。ファッションという全く違う分野の方から、僕がつくるスイーツの魅力を理解してもらって、一緒に働きたいというオファーをいただくことも多いんですよ。

村松氏
スイーツってひとつのアートの象徴ですよね。甘いものというだけではなく、アーティスティックなものでもあって、文化としても広まっていて。スイーツは僕にとって、見た目も味も全部が、様々なセンスを使って楽しめるようなものなんです。これからさらに、スイーツの定義が拡張していくようなものになると、もっと面白くなるでしょうね。

ユーグ氏
食べ物がアーティストのインスピレーションを沸かせたり、その場のムードをつくったり…アートはいろんな部分にありますよね。誰もがアーティストであって、アートは誰もが作り上げていく、垣根がないものだと私も感じています。スイーツも、まさにそのアートの一つですね。